WRO Japan「第4回 科学技術におけるロボット教育シンポジウム」
科学技術館にて。
小中高校の指導者(先生方)、支援する大学、専門学校、企業、NPO、科学館、行政の方々にむけた「ロボットを使った教育実践、人材育成推進」の事例発表、交流の場です。
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小学校、中学校、高校での授業やクラブ活動での実践事例、NPOや大学での地域人材育成推進事例です。
発表のみなさま、おつかれさまでした、ありがとうございました。
そして基調講演はJAXA・久保田先生による「ロボット探査機「はやぶさ」の挑戦 新しい宇宙探査の幕開け」
もう、すごくおもしろいお話しでした。”中の人”ならではの、聞きたい話、おどろきの話、感心する話と、満載。久しぶりにお話聞いて感動しちゃいました。何人かの参加者の方に聞いてみると同じだったようで、久保田先生のお話し聞いたところで、しばし満足感に浸っちゃいましたね。
「1980年代に30代そこそこの人達が企画した。NASAがやらない世界初をやろうと、当時やるための技術があったわけではなかったが、企画は承認され始まった」(当時の企画書の表紙はモノクロで絵が書いてありました)
ここでのポイントは、30代そこそこの若い人が企画したこと。そのうち何名かははやぶさ帰還までプロジェクトにずっと関わった。それから、技術ありきでスタートしたわけではないこと。やりたいことありきで、技術はそこからつくっていったということ。
実は今回のワークショップのテーマもここにありました。ロボコンにチャレンジするのに要素技術の積み上げは重要なんですが、”どうしたいか””そうやろうか”からスタートすることも必要ではないか、というものです。
ワークショップテーマ:発想と発想を実現する技術(テクノロジー)
あるお題の実現手段をグループで考えてみました。
グループで発想中。
発想だけでなく実現のために技術(テクノロジー)を考えていこう、ということで、松原さん、五十川さんによるロボットの紹介。
これは五十川さんによる「スカイジャスター」。東京スカイツリーのてっぺんからクレーンで部材をつり上げる際のゆらさない、クルクルまわらないようにする技術。ジャイロの仕組みをつくりあげています。これは日本科学未来館での「メイキングオブ東京スカイツリー展」にて展示されています。
また、松原さん、五十川さんの技術にふれてみたい時には、「ロボジョイくらぶ」や「デスクロボ」をご参考に。
事例発表、質疑応答の様子。みなさん熱心です。今年の発表は北海道から関西までありました。NPOや大学の発表は”地域で連携してどうやって小中高校とロボコン、ロボット教育を推進しているか”というお話も多く、始めたいがどうやれば? 費用含め運営がたいへん、といった方々への参考になることでしょう。
「はやぶさ」は30代そこそこの人達が企画したということは、WROに参加している中学生が15年後にはそうしたことになるかもしれないということです。そんなに遠い未来のことではありません。科学技術への興味、そして探求心が育まれていくことを期待しています。今回のシンポジウム論文集に私のご挨拶を掲載いたしましたのでご紹介します。
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昨年のJAXA・はやぶさの帰還成功は世界中に、そして何より日本のみなさんに感動があったのではないでしょうか。よく、音楽とスポーツは人々に感動を与えると言われます。「手紙~拝啓 十五の君へ」だったり、尾崎豊だったり、ビートルズだったり、オリンピック、WBC、サムライ・なでしこJAPANであったり。「はやぶさ」プロジェクトの快挙はエンジニアも多くのみなさんに感動を与えることを見事に証明したことだと思います。歌いたい、ワールドカップに出たいと同じように、科学者・技術者になりたいと願う少年少女が増えたことを期待しています。そうした”なりたい”と思う青少年を育み、鍛えていくのは指導者のみなさんです。この「科学技術におけるロボット教育シンポジウム」はそうした指導者、青少年育成環境をつくるみなさんの発表、交流の場として2008年に日本発案で始まり今年で4年目を迎えました。事例発表および運営にご協力いただいたみなさまに感謝申し上げます。
東日本大震災発生の今年、各地区予選会の開催はたいへんな思いと環境での実施決断となりました。「こういう時こそ未来にむかって人材育成を続けよう」との、みなさんの声と力で今年もWRO Japanを開催することができました。みなさんが育み、鍛える未来の科学者・技術者達が30年後50年後の日本、世界をつくりあげていくことでしょう。このシンポジウムが未来づくりへの礎のひとつとなり、また、活動をともに推進する仲間、指導者の増加につながる機会となることを期待しています。
WRO Japan実行委員長 小林 靖英 (株式会社アフレル)
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科学技術館から紀尾井町方面を望む。北の丸公園は都心にある静かな森です。
今年のシンポジウム 発表12件、参加60名でした。 発表事例、参加がもっと増えて、全国の各地域での活動が活発化することを期待します。
そして懇親会へ続く・・・・。
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