秋田県勢、夏の甲子園で14年ぶり勝利。おめでとう。本人たちにとっては1試合ずつなんだろうけれども、郷土、地域の代表としてはさぞたいへんだったろう。猛練習の成果だと思う。最近では雪国のハンデなんてのも聞かれなくなりましたが、冬場の走り込みなんかはとんでもないものだろうと想像します。 ヤクルトの監督もされた大打者・若松選手(北海道出身)が引退の会見にて涙を流しながら「高校時代の冬場の練習を思えば、プロの練習も平気だった」と話していたのを思い出します。
雪国、14年勝利なしとなれば、なにかこう地元ではあきらめムードがでたり、「どうせ、ダメさ」といった雰囲気、言葉もあったやもしれません。いや、秋田の人達はそんなネガティブではないかも。
私はこの「どうせ」という言葉が大嫌いです。私の住む福井県は人口は少なく全国的な知名度も高くありません。なにかにつけ「どうせ、福井はさ・・・」といった言葉を聞くことがあり、悲しい気持ちになります。「どうせ」は、そこで思考が停止し、何もやらない状態になります。逃げにまわることもあります。何より自分達を卑下しています。
福井の米どころ風景
ですが、実はこうした言葉はオジサン世代に多く、若者はそんなことは思っていないように思います。2002年の日韓Wカップの時、日本vsベルギーだったと思うのですが、遅い昼食で中華料理屋でテレビ見ながらご飯食べていたところ、お店にいたオジサン(お客さん)が「どうせ、ダメさ、日本人は身体小さいんだから・・・」と話しながら食べていたのを思い出します。その試合は引き分けだったかな。
今年、なでしこJapanがWカップを手にしました。日本のサッカーを追求して世界チャンピオンになりました。素晴らしい。どうせ身体が小さいからとかいう意識は若者にはあまりなく、自分たちがやれることを高めていこうぜ、と指導者とともに鍛錬した成果でしょう。私は素人で実情わかりませんが、選手、コーチらの鍛錬たるやモノスゴイものだろうと想像します。まったくレベルは違いますが、愚息がサッカーをやっていて、ちょっとだけサッカーを知っています。やつの高校最後のインターハイの予選を見学にいきました。祖父母も観戦に来てましたね。予選は高校のグランドでやりますから間近で見られるわけですが、前半終了してむこうで見ていた祖父母が「怖くて見ていられない」とこちらに来て下がって見るようになりました。選手達のぶつかり合いが「ドン」ではなくて「ガンッ」とか「ゴキッ」とか骨があたるような音がすると言うのです。インターハイ予選でそれくらいですから、国の代表戦、Wカップの厳しさたるや想像を絶します。
なでしこJapanにも、若松選手にも、秋田代表チームにも「どうせ」という言葉は決してなかったと思います。
伸びようとする若者達をオジサン達がネガティブに抑えるようなことがあってはいけません。「どうせ」は言ってはいけません。「やろうぜ」と若者を鼓舞し、オジサン達を大きく超えていってもらいましょう。
動物も植物も夏に大きく成長する。
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