2011年新春科学技術ネタ第3段は、SESSAMEのワークショップ。
次世代組み込みエンジニア活性化計画
~これからの10年を考える~
2011年01月14日(金)東実年金会館(東京都中央区)
主催 特定非営利活動法人 組込みソフトウェア管理者・技術者研究会(SESSAME)
協賛 (財)日本科学技術連盟
特別講演としてノンフィクション作家の山根一眞さんのお話。前週の福井でのJAXAタウンミーティングに続いて山根さんのお話を聞く機会に。参加者にソフトウェア技術者が多いってことで話しはコンピュータ、ソフトウェアの歴史や、はやぶさ、組込み機器開発秘話等、多岐にわたりました。山根さんは「もっとユーザはメーカに文句言うべき」「メーカのみなさん、もっともっと役に立つものつくってください。20年後見据えてつくってください」と厳しくもエールを。
私もよく読んでいた週刊ポストの「メタルカラーの時代」は毎週連載800回17年続いたとのこと。スゴイ。毎回5時間くらいのインタビューだそうです。それで、インタビューはどうやって?というのが今回の講演のお話。インタビューにおける”技術”ですね。たくさん印象に残りました、勉強させていただきました。
・インタビューは”聞く”だけでなく”対話”。 インタビュー結果は相手に見せる、共同作業だから。
・エンジニアはカタイひとが多いように言われるが、インタビューした人はみな笑っている。
・インタビューしたことが、相手が「よかった」と思える時間になるように。
(これは、自分がインタビュー受ける場合を思うとまったくそのとおり。インタビューする側になる場合はこれを肝に命じないと。)
・どんな人がこのインタビューを読むかを考えて聞いた。
・インタビューに道具が必要。相手の背景を知るために、社会年表、人生定規をつくった。それを見ながらインタビューした。その人の世代をそれで知る。そうすると、インタビュー相手が忘れていたことも引き出せる。
後半のパネルディスカッションでは、山根さんも参加し、若手エンジニア、大学研究者・指導者でもって、次世代組み込みエンジニア活性化計画~これからの10年を考える~として議論、会場からも意見いろいろ。私に直接かかわるところでは、高校生、中学生にいかに技術への興味を持ってもらうかという問題提起あり。これについてはやはり小中学生における体験、先生の知識、指導が重要ということで納得感あり。
山根さんはしんかい6500に搭乗した経験ありとお話あったので、パネル終了後にLEGO社から発売予定のしんかい6500ことをお話したところ、「もちろん知ってます」とカバンの中から「これがしんかい6500でもぐった時に・・・・」と資料を見せていただけた。いやー、山根さんのカバンにはいったい何がどれくらい入ってるんだろう。
楽しい科学技術&育成ネタで過ごせた1日でした。
SESSAME会員たちが書いた書籍群。
知識ベースを整理、公開していくのも活動のひとつです。
SESSAMEの活動も10年。”組込み”という言葉が一般化する前から、組込み中級エンジニア10万人育成計画を掲げて、世界における日本の技術優位性確保へ活動してきました。モノからコトの時代、品質から質の時代へと変わる世の中、普遍は”つくる人”の育成がカギであることをSESSAMEは愚直に活動として進めています。
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