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2006年10月5日発売予定の「教育用レゴ マインドストーム NXT」を発売前から体験しちゃうブログ。

書いてる人: ooba

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NXT の詳細 中身編

外見編に続いて、NXT の中身についても少し詳しく説明します。

NXT のスペックは以下のようになっています。

  • 32bit ARM7 マイクロプロセッサ (256Kbyte フラッシュメモリ、64Kbyte RAM)
  • 8bit AVR マイクロコントローラ (4Kbyte フラッシュメモリ、512byte RAM)
  • Bluetooth Class II V2.0 準拠
  • USB 2.0 通信ポート
  • 入力4ポート、出力3ポート (共に6線デジタルケーブル)
  • 100×64 ピクセル 液晶ディスプレイ
  • 8KHz 8bit モノラルスピーカー
  • 単3電池6本または充電式バッテリーで駆動

従来の RCX と比べると、頭脳部分ともいえる CPU とメモリが大幅にグレードアップしています。CPU は 8bit の H8 から 32bit の ARM7 に変わりました。ゲーム機でいうとファミコンとプレステくらいの性能差です。かなりオーバースペックな気がしますが、これで複雑な処理も楽々こなしてくれるに違いありません。

また、RCX ではファームウェア (OS みたいなもの) とプログラムを 32Kbyte しかないメモリに保存していました。しかもただの RAM なので電池を抜くとダウンロードした内容が消えてしまいます。持ち運ぶときには電池を抜かず電源ボタンも押さないように慎重に扱うのですが、何回もファームウェアやプログラムを消してしまった覚えがあります。それが NXT からはファームウェアやプログラム、音声ファイル、画像ファイルなどはフラッシュメモリに保存する形になりました。電池を抜いてもしっかり保存されるのは素直にうれしいです。メモリ自体の容量も増えているため、より複雑なプログラムを組むことができます。

あとは、これまで赤外線通信しかサポートしていなかったのがそれが廃止され、USB と Bluetooth による通信がサポートされました。赤外線通信はポートの向きや環境に影響を受けることが多かったのですが、Bluetooth なら問題なさそうです。これにより、PC との通信はもちろんのこと、Bluetooth を搭載した携帯や PDA とも通信可能です。また、NXT 同士で Bluetooth を使ってメッセージをやりとりすることもできます。

他の仕様はこれまでに書いてきたとおりですね。個人的には入出力ポートがもうちょっと増えているとうれしかったんですが、今回からモーターやセンサーが大きくなりましたし、まあしようがないですね。

情報ばかりになってしまったので、ここで実際に PC と接続して NXT の中をのぞいてみましょう。

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NXT の詳細 外見編

マインドストーム NXT の要ともいえる CPU ブロック、通称「NXT」について少し詳しく説明します。

外見編ということで、まずは正面写真から見てみましょう。

100_0703_1 100_0700

NXT の特徴の一つである液晶画面の大きさがよくわかります。100×60ピクセルの画面に文字や絵を好きなように表示することができます。プログラムの動作確認などをする場合、いままでは情報量が少ない画面でなんとかがんばる必要がありましたが、ようやくその呪縛から解放されます。これだけ大きいと NXT 単体でゲームもできそうですね、と伏線を張っておきます(^^

NXT ではこの大きな画面と4つのボタンを使って、高機能で多階層なメニューを楽に操作することができます。メニューには、プログラム起動をかねたファイル管理、簡易プログラム環境、入出力の動作確認、新しい通信方式である Bluetooth や操作音のボリュームといった各種設定などがあります。4つのボタンは、真ん中にあるオレンジ色のが決定系ボタン、左右にそれぞれある三角のが左右ボタン、一番下の長細いのがキャンセル系ボタンで、最初の3つは自作プログラムからも利用することが出来ます。ちなみに電源を切る場合は一番下のボタンを使います。

続いて、側面と裏面を見てみましょう。

100_0681 100_0683

ついでに従来の CPU ブロックである RCX と SCOUT を並べてみました。NXT がこれまでより一回り大きくなっているのがわかると思います。電池はこれまでと同じように単三6本を裏面のパネルを開けて入れます。教育用セットには、裏面のパネルと交換する形で充電式バッテリーを使うこともできます。ちなみに、裏面に空いている穴の一つ (写真の一番左上の穴) には、リセットボタンが仕込まれています。NXT が暴走したりフリーズしたりしたときに、針金やシャフトを使ってリセットをかけることができます。

最後は入出力のケーブルを接続する上面と下面の写真です。

100_0684 100_0685

上面には出力用のポートが3つと USB ポートが1つ、下面には入力用のポートが4つ備わっています。これまでは電極が仕込まれたブロックだった通信ケーブルの端子が、ご覧のように電話線や LAN ケーブルみたいな形に変わっています。よく見ると電話線などの端子と違い、出っ張りの部分が端に寄っています。間違って違うケーブルを挿さないようにする配慮だと思いますが、あまり見ない形状なのでケーブルの自作はめんどくさそうですね(^^;

さて、このように NXT のどこをどう見渡してもポッチ (ブロックをはめるための突起) が見当たりません。そのため、NXT を固定するには Technic シリーズのようにペグやビーム、シャフトなどを使う必要があります。寸法チェックを兼ねて適当にくっつけてみたのでご覧下さい。

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マインドストーム NXT の商品構成

いままでのマインドストームと同様、NXT にも一般用と教育用があります。現状わかっている範囲内で、その違いと商品の構成をまとめてみます。

まず今回発売される商品ですが、日本語版は基本的には以下の5点になります。

商品名価格発売備考
一般用レゴマインドストーム NXT 基本セット42,000円10月一般用NXT ソフトウェア付属
教育用レゴマインドストーム NXT 基本セット39,900円9月開発環境は付属しない
教育用 NXT ソフトウェア ver.1.07,350円10月サイトライセンスあり
教育用 ROBOLAB 2.98,400円9月サイトライセンスあり
教育用拡張セット8,610円9月

上の表で一般用と書かれているものは玩具店などのこれまでレゴをあつかっていた店舗で購入可能です。教育用と書かれているものは株式会社アフレルなどの教育用マインドストームの販売代理店や、それを扱う店舗 (ロボコン館とか?) で購入可能です。

一般用セットと教育用セットで販売時期が違うのは、NXT ソフトウェアのリリース時期のせいなんですかねぇ。日本では教育用セットのほうが9月発売といち早く購入可能になっています。ただし教育用セットには開発環境 (ソフトウェア) が付属していませんので、同時発売の ROBOLAB や10月発売の NXT ソフトウェアを別途購入する必要があります。ハードとソフトの両方を買うと一般用の値段より高くなってしまうのが残念ですが、日本語版の NXT を早く触りたい場合は教育用を買うのがよさそうです。

一般用と教育用の中身の違いは以下です。

  • 開発環境が一般用は NXT ソフトウェアしか選択肢がないが、教育用は ROBOLAB とどちらか選べる
  • 教育用にはリチャージャブルバッテリーや収納トレイが付属する
  • 教育用にはタッチセンサーが2つ (一般用は1つ)、ランプブロックが3つ付属する
  • 教育用には従来のモーターやセンサーを使うための変換ケーブルが付属し、教育用開発環境でそれらを扱う事ができる
  • ブロック数は教育用が431個、一般用は570個
  • 教育用では二足歩行の Alpharex などのロボットは作れない (教育用拡張セットを購入すれば可能)

ヘビーに使う人にとってリチャージャブルバッテリーの存在は大きいと思いますが、一番大きいのは変換ケーブルの存在ですかねぇ。従来のモーターやセンサーを利用するには変換ケーブルを使わないといけません。このケーブルはパーツ売りされる可能性が高いですが、一般用 NXT ソフトウェアではソフトウェアレベルで従来のモーターやセンサーが使えないようになっているみたいです。どこかいじったら使えるようになるのかも知れませんが(^^;

このように販売時期的にもセット内容的にも教育用セットのほうが魅力的ですねぇ。これまでのマインドストームや Technics などで遊んでいた方には教育用をオススメします。ただしベースの値段がちょっと高くなってしまうので、ちょっと遅くても少しでも安く購入したい方には一般用のほうがいいと思います。しばらく遊んでいると教育用も欲しくなると思いますが(笑)

ロボットを動かしてみる プログラム編

ロボットを動かしてみるというエントリーで「簡単なプログラム」として、ロボットの動きを記録・再生するプログラムを紹介しました。が、プログラムをまったくやったことがない人にとっては全然簡単ではないかも知れません。そこで NXT ソフトウェアでどうやってプログラミングするかを、このプログラムを題材に説明したいと思います。

NXT ソフトウェアでは、このようなフィールドにブロックを並べていくことでプログラムを組むことができます。NXT マークをしているのがプログラムの起点です。プログラムはこの起点から右に順番に実行されていきます。

Program_base

左のパレットに並んでいるブロックを、このようにドラッグアンドドロップで並べていきます (クリックすると GIF アニメが開きます)。ブロックを持っていくと自動的に連結ビームが伸びるようになっています。

Program_block_add

すでに並んでいるブロックの間に挿入することもできます (クリックすると GIF アニメが開きます)。挿入時も自動的に連結ビームの長さが変化します。

Program_block_insert

もちろんコピーや貼付け、複数のブロックを選択して操作することもできます。また、パレットにはモーターを動かしたりセンサー値を読み取ったりといった基本的なブロックはもちろんのこと、条件分岐やループ処理、変数処理、演算処理など、本格的にプログラミングできるだけのブロックがそろっています。プログラミングに慣れている人はテキストで書いたほうが早いと思いますが、初心者でもこうやって気軽にポコポコとプログラミングできるのはなかなかよいです。

ここで、今回のプログラムで使った3つのブロックを紹介してみたいと思います。

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コメントを解放しました

諸事情によりしばらく更新が滞っていましたが、本日より再開します(^^;

また、本日よりブログの各記事へコメントができるようになりました。これまでもメールで色々とお問い合わせを頂きましたが、今後はコメントでもご質問やご意見を頂ければと思います。

なお、私が把握していないことやまだ公開できないこともあるため、すべてのご質問にお答えできないかも知れません。ご了承下さい。