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2006年10月5日発売予定の「教育用レゴ マインドストーム NXT」を発売前から体験しちゃうブログ。

書いてる人: ooba

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ロボットを動かしてみる

情報ばかり書いていても面白くないので、教育用に使われるホッケーロボットを組み立てて、簡単に動かしてみました。

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顔が超音波センサー、左手がサウンドセンサーになっており、機体の前部に下向きに光センサーが、後部にバンパーとしてタッチセンサーが取り付けられています。モーターは駆動用に左右1つずつと、右手のホッケー回転用に1つ使われています。モーターが非常に大きくなったためか、機体のデザインがモーターにかなり引きずられているのがわかります。

前から見るとなかなか愛くるしい(?)ですが、後ろ姿はケーブルだらけで不気味ですね。NXT では太くてコシのあるケーブルが使われているため、取り回しがなかなかきれいにまとまりません。

NXT ソフトウェアにはこのロボットの性能をフルに活用するチュートリアルが豊富に入っています。が、ここでは簡単なプログラムで動かしてみたいと思います。モーターの動きを記録して再生するプログラムです。NXT ソフトウェアを使うと、以下の画面のような感じで簡単にプログラミングできます。

Rec_and_play_prog

アイコンを見れば大体想像がつくと思いますが、音声再生、動作記録&動作再生、ボタン操作待ち、の3種類のプログラムブロックからできています。こうやってブロックをポコポコ並べていくだけで、フローチャートライクにプログラミングできるようになっています。

このプログラムを USB か Bluetooth でロボットにダウンロードすれば準備完了です。早速動かしてみましょう。下の写真を押すと Quicktime ムービーが再生されます。

Rec_and_play

手で動かした動きをそれなりに再生できているのがわかるでしょうか? また、音声で「Record」とか「Good Job!」としゃべっているのが聞こえますか? こんな簡単なプログラムで自分で作ったロボットを自在に動かせるのが、マインドストーム NXT の魅力のひとつですねー。


マインドストームシリーズを並べてみた

大きさ比較も兼ねて、いままで発売されたマインドストームシリーズを含む代表的な CPU ブロックを並べてみました。それぞれ極々簡単に紹介します。

History

左上のが一般向けの「Robot Invention System (通称 RIS)」や教育用の「Team Challenge Set」などに付属していた「RCX」と呼ばれる CPU ブロックです。従来のマインドストームとは基本的にこれらのことを指します。入出力はそれぞれ3系統で、パソコン上でかなり自由にプログラムできるようになっています。僕が技術委員長をやっている「ETロボコン」も、これと C/C++ の開発環境 (brickOS) や Java の開発環境 (leJOS) を使っています。バージョンや形が何種類かあります。

その右にあるのが「Robotics Discovery Set (通称 RDS)」に付属していた「SCOUT」です。RCX はパソコンがないとプログラミングできませんが、SOUCT はボタンとディスプレイを使って単体でプログラミング可能です。内蔵の光センサー(上の黒い部分)の他に、入出力がそれぞれ2系統使えます。コンセプトが「生物」なのか、セットに入っているパーツは虫っぽいものが多いです。SCOUT の電源を入れると「ジ、ジ、ジ」と鼓動っぽい音 (実は3段階の制御スピードを表現している) がするのも面白いです。

左下のがスターウォーズとマインドストームのコラボともいえる(?)「Droid Development Kit」や「Dark Side Development Kit」に付属していた「MICRO SCOUT」です。光センサーとモーターを1つずつ内蔵しているだけの低機能なブロックですが、これで二足歩行ロボットを作ったりする人もいます (例えば五十川さんの龍神)。RCX に付属の赤外線タワーなどを使って簡単なプログラミングができます。色は白と灰色の2種類あります。

右下にあるのが「Spybotics」に付属のモノです。正式にはマインドストームシリーズではありませんが、流れを汲むシリーズだと思います。タッチセンサーと光センサーに加え、モーターも左右2つ内蔵しています。パソコンと連携して「ミッション」と呼ばれるゲームをクリアしていくのが主な遊び方ですが、自由にプログラミングもできます。付属のリモコンでも動かせたりとなかなか面白いシリーズです。色は4種類あります。

そして右上にあるのが今回の NXT です。RCX や SCOUT よりちょっと大きくなっています。そしてポートが上下に移動したことにより、画面やボタンが格段に大きくなっているのがわかります。こうやってこれまでのモノと比べてみると「ずいぶん進化したなぁ」という印象です。そしてなにより、ようやく Mac に正式対応してくれたのがうれしいです。ただ、これまで必ずどこかにあった通称「ポッチ」が一切なくなったのがちょっと残念ですねぇ。

NXT のスペックや形状、サイズなどの詳細解説は、別のエントリーで改めて書きたいと思います。

教育用セットのパーツ内容

セットに入っているパーツを広げてみました。一回組んだ形跡がありますが気にしないで下さい(^^;

Set_view

左下にあるのが今回の CPU ブロックである「NXT」です。その右にあるのが各センサーやモーターです。従来のマインドストームのセットにはタッチセンサーと光センサーしかつきませんでしたが、NXT ではサウンドセンサー(音量を測るセンサー)と超音波センサー(距離を測るセンサー)がはじめから付属しています。さらにモーターには回転センサーが内蔵しているので、センサー系だけで5種類も標準装備していることになります。これはうれしいですねー。

NXT の上にあるのが新しいセンサーやモーターをつなぐケーブルです。長さは3種類あります。コネクタが電話線のような形状をしていますが、ちょっと違う特殊な形です。このように NXT から接続方式が変わったので、これまでのセンサーやモーターはそのまま繋げなくなりました。

が、右下あたりにライトブロックがあるのでお気づきの方もいると思いますが、教育用セットには従来のセンサーやモーター、ライトブロックなどをつなげるための変換ケーブルが付属しています。ライトブロックの周囲を囲んでいるものがそうです。手元には一本しかないのですが、販売時には3本付属するそうです。これでいままでの資産も活かせますね。一般用セットにはつかないようなのですが、別売りされるんでしょうかねぇ…。

他に変わったところだと、新しいタイプのターンテーブルが1つ入っています。これが入っているセットは現在3つくらいしかないので、個人的には結構うれしいです(^^

ちなみに、この写真には載っていないパーツがいくつかあります。教育用セットにはタッチセンサーが2個つきますし、他に充電式のバッテリーやミニフィグなども付属しています。もちろん USB ケーブルも。Bluetooth 通信をするときに必要な PC 用の接続アダプターは別売りです (NXT には内蔵しています)。

次のエントリーでは、従来のマインドストームシリーズとの簡単な比較をしてみたいと思います。

ニュース記事と補足

発表会と公式リリースがあった 6/9 には、各ニュースメディアに「レゴ マインドストーム NXT」の記事が出ました。僕が確認した Web 上の記事とその補足を載せておきます。


■ Robot Watch
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/06/06/30.html (動画アリ)
この画像が「ROBOLAB」っぽい書き方をしていますが、これは「NXT ソフトウェア」のほうですね。ROBOLAB はどんな画面になるんでしょうかねぇ。

■ GAME Watch
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20060606/nxt.htm
「従来製品では2つまでしか繋げることができなかったインタラクティブサーボモーターが、3つまで接続可能となった」というのはちょっと違って、「付属モーター数が2つから3つになった」が正しいです。RCX も NXT もモーターは3つまで接続可能です。また、一般用セットに含まれるブロック一覧の画像があります。

■ ITmedia
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0606/06/news080.html
「各センサーとの接続は専用ケーブルを使用しており、RCX との互換性はない」と書かれていますが、教育用セットには従来のモーターやセンサーを NXT に接続するための変換ケーブルがつくらしいです。教育用 NXT ソフトウェア上にも従来のモーターやセンサーを扱うための項目があります (一般用 NXT ソフトウェアには残念ながらないっぽいです)。

■ 日経BP系 (ITpro、Tech-ON!)
http://www.nikkeibp.co.jp/news/it06q3/505474/
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060606/240095/
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060606/240154/ (動画アリ)
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060606/117902/ (要会員登録)
「拡張セット」の値段の記述があります。教育用セットではブロックの構成の違いで一般用セットで作れる「Alpharex(二足歩行ロボット)」などは作れないのですが、この拡張セットを買うと作れるようになります。教育用セットは、充電式のバッテリーや変換ケーブル、ライトブロック、ライトブロックが2個など、ギミックをより楽しむためのセット構成になっているようです。

■ ASCII24
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2006/06/06/662682-000.html
教育用セットの中身の写真があります。が、トレイに収められている状態なのでよくわかりません(^^;

■ MYCOMジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2006/06/08/320.html
これまでの記事をまとめた感じです。RCX を RCT と書き間違えているのが気になります(^^;

■ 組み込みネット
http://www.kumikomi.net/article/news/2006/06/09_01.html
最初にマイコンの話が出てくるところが、さすが組み込みネット! NXT では CPU が H8 から ARM7 に変わりました。


各記事を読んでいると頭がごちゃごちゃになるかも知れませんので、セット内容について簡単にまとめておきます。

一般用セットには「一般用 NXT ソフトウェア ver.1.0」と一般向けのブロックセットが、教育用セットには教育向けのブロックセットが含まれています。教育用セットにはプログラミングをするためのソフトウェアが含まれていないので、別途「教育用 NXT ソフトウェア ver.1.0」か「教育用 ロボラボ ver.2.9」を購入する必要があります (教育用にはサイトライセンスがあり、用途によって多様に対応できるようになっているようです)。さらに、教育用セットでも一般用セット向けのロボットを作れるようにする追加セットの「拡張セット」があります。

僕も実はよくわかっていませんが(^^;)、セット構成の詳しい話は別のエントリーで書きたいと思います。

レゴ マインドストーム NXT がやってきた!

先日プレスリリースがあった「レゴ マインドストーム NXT」。今秋発売ということでいまからワクワクしています。

早く触りたいなーと思っていたら・・・

Nxt_and_me

いつの間にか手元に(笑) うわー、実物だー!

というわけで、幸運にも発売前の NXT をいち早く触れる機会に恵まれました。

このブログではマインドストームの販売代理店である株式会社アフレルの協力を元に、次世代マインドストームである「レゴ マインドストーム NXT」を体験しながら、その魅力をレポートしていきたいと思います。エントリー書く前から興奮気味です(笑)

やりたいことがいっぱいありすぎてどこまでお伝えできるかわかりませんが、概要レベルなことからマニアックなことまで幅広くいきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。